乳頭保護器、この悩ましき存在

病産院にもよるのでしょうが、扁平乳頭のお母さんには、ど最初の直母の際に、いきなり乳頭保護器の使用を勧めたり、有無を言わさず装着させられることがあるそうです。
確かに対象の新生児がいかにも下手っぴの場合、授乳介助が相当大変かもしれません。どこの病産院もスタッフの充足率はカツカツでしょうし、スタッフ全員、毎日キリキリと多くの業務をこなしているのが現状です。嫌らしい物言いになってしまいますが、直母がうまくいこうがいこまいが、病産院の収益は変わりません。大泣きする我が子を目のあたりにして、途方に暮れて涙ぐむお母さんもいらっしゃるかもしれません。どっぷりマタニティブルーになっちゃうかもしれません。そうなるとメンタルのフォローも大変です。
だけど、色々尽力することなくど最初の直母から乳頭保護器を使用するのはちょっと酷くないですか?
忙しさのあまり「曲がりなりにも乳頭保護器使ってスタッフの授乳介助なしの準自立的な直母ができれば良くね?」と思っちゃうのでしょうか?

乳房緊満が強まっていないうちは、それなりの授乳介助を得られれば、扁平乳頭のお母さんであっても、ダイレクトの直母(なんか変な表現ですね)は充分可能です。
直母がうまくいくかいかないかは、産後72時間以内にいかに正しい直母の練習を積み重ねるかだと思います。「それでも乳頭保護器を使わざるを得ない。」というのであれば、出産された病産院で離脱まで責任もって対応してあげてほしいし、それが難しいのであれば、授乳介助を得意とする地域の開業助産院を紹介するくらいの情報提供をしてあげていただきたいなと思う今日此頃です。

2025/1/9